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Podcast #84 句集偏愛 -手前勝手に読み耽る-「獣の時間」Vol.1


Podcastアートワーク

アンジェリカPodcast最新話は、河野潤々と藤田めぐみが「好きすぎて勝手に読み耽る」句集を紹介する「句集偏愛」シリーズを引き続き。

今回からは、一家汀さんの川柳句集『獣の時間』を2回に分けて取り上げます。


この句集に通底するのは

痛みを正面から見すえるまなざしと

それでも言葉で結ぼうとするひたむきさ。


六つの章のうち、Vol.1では

🕊️「夜の鳥」「透明」

🤝「綱引き」

の三章に注目し


・自分自身を極限まで見つめる句

・他者との距離に生まれる葛藤

・言葉のかたちでしか語れないこと


といった視点から、印象的な句を紹介しています。



生きている 短い紐を結び継ぎ

広い広い空を切り裂くとき無敵

リボンひらひらSOSを叫んでる

透明な体に嘘という背骨

座りたくなかった生き残りの椅子だ  

人形の目が美しく死んでいる    

有罪と一斉に言う百の月



読むというより、

そっと触れるようにしか受け取れない句たち。

だからこそ、声に出して語る意味があるのでは――

そんな思いでお届けしています。


次回Vol.2では、後半三章をめぐって語ります。

どうぞお楽しみに。








 
 
 

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