川柳ステーション2024」、前回に引き続き河野潤々のリポートをお届けします。
参加する度に新しい取り組みが楽しい川柳ステーションですが、今年の目玉は、
今をときめく暮田真名さんを迎えて行われたトークイベント『川柳しか勝たん』。
「Z世代からみた現代川柳はどういう景色なのか」
Sinさんや参加者からの問いかけに、真名さんがにこやかにお話してくださいました。
川柳との出会い、短歌との違いについては
・短歌サークルの活動を通じて大学2年生の頃に川柳と出会った
・川柳を作るようになってから、短歌はほとんど作らない
・川柳は、『こうしなきゃいけない』という決まりがなさそうで、好き勝手にやっていいという印象
・勉強がきらいなので、学習して作品をよくしていくというモチベーションがない
などに、会場は笑いにつつまれたり
川柳の作句方法や選をする際の作句との整合性については
・作るときは、意味からは入らない
・使いたい単語をどう17文字にするかみたいなのをひたすら考え、本当のことは書かない
・選に際しては、一概に意味がわからければいいわけではない
・気持ちから書いている句であっても、おもしろかったらとるし、意味がわかる系の句だからと敬遠することはない。
・句の完成度で選んでいる気がする
・ただデタラメを書けばいいというものではなく、感覚的になるが、読んで刺さるものがあるかどうかは直感的にわかる
などの話には、参加者はみな興味深々聞き入っていました。
その他にも
・自分の作品をわかってほしいと思い出すと、勉強したもん勝ちになってしまう
・この句のこの言葉はここから引用してきていて、という句を作ったら、引用元を知っているかどうかで、その句がわかるか否かが決まってしまうのがいや、わかるひとがいないのが一番平等
・川柳は、本の形で読める機会が少ないと感じたので、本が増えたらいいなと思い句集を作った
・意味を考えずにつくったものを、他者が読んで、なにかしらの意味を与えてくれたり、こう思ったと言ってくれるのがおもしろい
・組織の人間関係が得意ではなく、結社を作るようなことより、書いた作品やエッセイなどを出版ルートに乗せたり、既存雑誌の一角をもらえたりするほうがありがたい
・作品のわかる、わからないについては、人口比率上20代はすごく少なく、20代の気持ちを書くだけで、80代のひとにはわからないものになってしまうところがあり、大多数にわかるものを目指したりはできない
・普段の言葉の使い方から外れることができるところに、川柳の魅力を感じている
などなど、大変盛りだくさんの「等身大の暮田真名」を堪能させていただいた、あっという間の1時間でした。
次回は、川柳ステーション2024の翌日に行われた「川柳らくだキャラバン句会」の模様をお送りします!
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