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2025年12月
忘れられた舟が女の起源です
恋の柩あけたらさらさらの記号
指先にジェル あやまちはビンのふち
藤田めぐみ
ペアシートポップコーンの置きどころ
悪い子に罰があたったような雨
密約を全部聞いてる菊膾
峯島妙
脱税を考えている夜もある
百円を入れる百万円の箱
上げ膳据え膳ならば入院楽しそう
伊藤良彦
音漏れの砂漠にぼっち席並ぶ
ブルームーン影踏みならば許されよ
一抜けた生春巻きの透明度
菊池京
場当たりと場当たり的を縫う阿修羅
ラジウム温泉から不動明王
友達を選びなさいとアルペジオ
河野潤々
つ ぶやいて転ぶバズって弾け飛ぶ
触れ合って無限ループで溶けあって
テーブルのがたつきぽつり突拍子
斉尾くにこ
花街の花の湿り気 秋深む
いきかたをひらがなにしてネコがいる
山桃の傷つきやすい持ちおもり
笹田かなえ
号泣の訳を生産してください
引っ越して前世の犬に呼びかける
人用の家の隙間を縫う仔猫
鈴木雀
スマホ圏外今すぐキミに逢いに行きたい
ドラキュラの花嫁役はワタシです
マッチングアプリホルモン三種盛り
須藤しんのすけ
おいJapan熊まで山をころがらす
Everybody らりるれってら電電電
シップは貼ったキッテも貼った冬隣
旅男
水曜の桃色吐息くださいな
ふたりで墜落するためのこの羽
静脈に脱水中の点滅
西山奈津実
ざらついたカステラと地続きの海
なんにでも生姜を入れる鬼になる
花束を顔にしたひとが乗るバス
温水ふみ
標本にされないように着るドレス
聞き返す金平糖を期待して
薄氷を踏んでペガサスは飛び立つ
飛和