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川柳で踊らせて
アンジェリカ会員&藤田めぐみ
2026年1月22日
#Act 37

歌舞伎町ヒカリの薮に効く薬
旅男
夜の歌舞伎町は
明るすぎるほど明るい。
ネオンが重なり合って
影はどこにも逃げ場がない
無影燈のよう。
「ヒカリ」の下には
影という名の「薮」がある。
夢と嘘と金
見ないことにした取引の痕跡
そこに絡まる欲望。
それらは刈り込まれず
整理もされないまま
どこまでも肥大して
薮になっていく。
そんな「ヒカリの藪」に
効く薬があるという。
薬、くすり、クスリ…
「この薬さえあれば大丈夫だから」
「さあ、飲んでラクになりなよ」
一瞬、ラクになったと思う
この薬があれば
自分を見失わず進めると
そう思っているうちに
堕ちていく穴
そうして私を飲み込んだ穴は
ヒカリの藪が覆い隠して
静かに閉じられるのだ。
Text/produced by FUJITA Megumi
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