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2025年12月15日
彼女は泣いていた
理由も順序もなく、ただ激しく。
画面の向こうから、冷静な声が届く。
「号泣の訳を、生産してください」
感情は、説明可能な成果物として
求められているらしい。
涙は止まらないのに
言葉だけが遅れていく。
在庫切れのまま
理由はどこにも並ばない。
それでも世界は
納品を待っている。
Text/produced by FUJITA Megumi