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アンジェリカ川柳大会
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2025年11月15日
喉ではなく、背骨が先に歌い出した。
長い調律を終えたあとの、静かな余韻。
体の奥で、音がひとつ跳ねる。
立ち姿に乗ったリズムが
じわりと皮膚の表面まで昇ってくる。
誰にも触られない場所で
自分だけのスキャットが生まれていく。
整ったはずの心拍が
ふいにジャズへと裏返る。
こんなふうに自由になる
その時が、今やってきたのだ。
Text/produced by FUJITA Megumi