top of page
2026年11月
こんな日に食べたからには薔薇になれ
永遠にさわれなくなる手前まで
秘密とグミのどちらかをえらんでね
羽風ふみ
噛み締めたくちびるに咲く菊の花
バスクチーズケーキの影は月に似て
痛ましい記憶にチョコレートコスモス
飛和
悪者は俺でいいよと言う ずるい
修正液重ね醜くなる日記
ゲリラ豪雨ずっと決壊したかった
藤田めぐみ
リザーブのアンクレットを付けられる
ソース派のキミはいっつも甘えてる
隣町かすって線状降水帯
峯島妙
豚カツの衣で包む免罪符
妄想の中で数字を足している
ドトールの孤独の価値が心地よい
伊藤良彦
晩秋の虹は体よく裂けたがる
悩みごと積むほどにある幸福論
暮れ渋るデパ地下のデリ売れ残り
菊池京
追憶と同成分の十六夜と
はじまりはききみみのみみからでした
キャパシティ問わず語りは雨音に
斉尾くにこ
洎夫藍の雌蕊摘んだら終わること
すかさずとはネコがトンボを捕まえる
肉まんともあんまんとも言って眠い
笹田かなえ
千年にひとりの詐欺師から盗む
BOXでひとり聖飢魔IIを叫ぶ
新月を待って結婚初夜延期
須藤しんのすけ
窓破れ隣はどこぞ秋の寒
老獪や夢だと分かる夢の中
雲が秋何か無くしていく流れ
旅男
分裂するわきっとひとつは気にいるわ
闇を還した からレモンより孤独
形崩れしてますが多分月でしょう
西山奈津実