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2026年10月1日

2026年10月

2026年10月

手強いが咀嚼してみる満月

裏がわ見せずに火曜は終われない

「昨日」たいらげてもまっさらにはならぬ


西山奈津実


いつか識る金平糖の前世の名

美しい葉脈でつくられた書架

鈴虫と詩集で埋める夜の底


飛和


痛点が多めの裏地見せ合った

君の嘘まるごと可愛いわ死ぬわ

裂ける海もう告白は噴き出して


藤田めぐみ


愛された記憶不安になる淡さ

濡れタオルずっと冷たいまま泣ける

マニュキュアとしぼんだ恋の速乾性


峯島妙


クエスチョンマークの中で生きている

足し算を自分のためにする愚か

割り切れる仕事 割り切れないわたし


伊藤良彦


蹴散らした靴もドミノも雨のせい

ためらいの歩幅で改行が続く

充電器濡れて引きこもりのホタル


菊池京


とりどりの背徳並ぶ雑貨店

夢メニュー今日は海月にしましょうか

デザートは灯りの消えぬ談話室


斉尾くにこ


コスモスコスモス恋せよ私ナンチャッテ

ネコ撫でてネコと遊んで忘れましょ

隔たりの梨の皮剥く長く剥く


笹田かなえ


手をつなぐ星の子たちの横恋慕

大雨に出会すたびに黙秘する

筆跡が大味になるロルバーン


鈴木雀


助手席に腕を回した時無敵

不在票届く本日六通目

ハチマキで両手両足だけ結ぶ


須藤しんのすけ


フロート付き新戸建展示中

手をそえて淡い秋夜の胸はここ

走馬灯点け突起を腫らすボッチ


旅男
川柳アンジェリカロゴ
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