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2026年3月1日
2026年3月

三月の予定消化に振る胡椒
改札の微風 消すもの守るもの
ポイント交換春は桜になるつもり
菊池京
じいちゃんを産んだジェネリックな母音
アルバムに性差たらいに水がない
押して押して!乳首を切って貼る湿布
河野潤々
流線形尽くす言葉のスライドショー
大寒の満月 正義のありかた
ごきげんよう逆さ干ししたコップから
斉尾くにこ
睦月如月やっと弥生の八重洲口
ぼんきゅっぱネコが伸びする欠伸する
店頭のうぐいす餅のロックオン
笹田かなえ
背伸びして並べる夜の私小説
真夜中の澄んだ裸体を持て余す
様式として美しい懺悔室
須藤しんのすけ
おいしかったところがうれしかった子
優しさは夜をゆさぶる風 ゆらぐ
重力を抜かすっぽんの安座かな
旅男
チュッパチャプスにも唇選ぶ権利
舌下錠あれが満月だったとは
引き金引くには三島由紀夫すぎるね
西山奈津実
薔薇をミサイルに変えるひとの笑顔
見せてきみの手でこの火がどうなるか
眠ったら戦争を埋めにいきましょう
温水ふみ
弱音だけ煮詰めて黄金色のジャム
抒情詩にレモンいくつも現れる
狂い咲きみたいな夢を語りたい
飛和
スナックの卑弥呼に停戦を託す
鼻をかむたびにどんどんずれる地図
私だけのトムをゼリーに閉じ込める
藤田めぐみ
板チョコと2月の恋は薄っぺら
いつだってバレンタインはバニラ味
アポロチョコ渡せるくらい好きみたい
峯島妙
ミシン目でつながる命だとしても
パンドラの箱を開いてまた昼寝
ホチキスの針は割 り込みできません
伊藤良彦
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