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​川柳で踊らせて

​アンジェリカ会員&藤田めぐみ

2024年10月2日

#Act 7

正直になろうケチャップかけてから


伊藤良彦

子どものころも、おとなになってからも

正直でいるのは難しいもの。

正直って、誰に?何に?

考えるほどに、自分が嘘ばかりついて手垢まみれになっているようで


一番難しいのは、自分に正直でいることなんだと

そう気づいたのは

おとなになってからだいぶ経った、今日このごろ


飲み込むことも、空気を読むことも

「おとなであればそうでしょう」という

自分からも周囲からも放たれる謎のビームをくらい続けて

方向感覚がどんどん狂ったまんま、迷子のまんま

人生の終着駅にある日突然着いてしまったら。。


どうせ着くなら、自分の進む方向くらいは見えていたい

ビーム攻撃を防ぐには、そう

"自分に正直”バリア。


でもこれのバリアがなかなか張れない。

大なり小なり、おとなであればこびりつきがちな

妙なプライド?みたいなものが邪魔をする。


そんな時、ひょいっ!ぴゅっ!と誰かから、もしくは自分で自分に

ケチャップをかけちゃえばいいのだ

一度ケチャップがかかったら、もう何度でもかかっちゃっていい

汚れやしみを気にして飲み込んでいたことだって

大人だからケチャップ遊びなんて不謹慎と思ってたことだって

もうどうでもいい


なんなら、もうすでに手垢はついちゃっている自分なんだし

それを見て見ぬふりしてきたんだし


こうしたい!これ言いたい!これやりたい!


こう生きたい!


一度そう思ったら、容器を押せばどんどん出てくるケチャップ

ほらほら、どんどんかけちゃって


ケチャップのせいなのだ、私は悪くない

そう思えたら、きっと本当の笑顔を取り戻している。




Text/produced by FUJITA Megumi

川柳アンジェリカロゴ
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